コラム

 公開日: 2016-10-06 

病院の光熱費削減は空調設備への対策が重要

病院には、医療機器のほか照明やエアコン、洗濯・乾燥機などさまざまな電気機器があります。

このなかで消費電力が大きいのは、照明とエアコンです。照明は、なかなか節電がしにくい一方で、エアコンはこまめに温度調整を行うことで節電を図ることができます。この記事では、病院における節電対策について詳しく解説します。

病院のなかで電力消費が多いのは空調設備と照明

まずは病院の消費電力の内訳について見ていきましょう。

消費電力が多いのは、空調設備と照明でそれぞれ約4割ずつです。つまり、病院においては、空調設備と照明の節電対策が重要という話です。とりわけ空調設備、すなわちエアコンは節電効果の高いものです。

事務職員用のOA機器やエレベーターなどにかかる電気もありますが、これらと比較すると微々たるものです。では、具体的に病院ではどのように節電対策を講じるべきでしょうか。

固定費である光熱費を削減できれば経営の安定にもつながる

ひと口に病院と言っても、運営形態が異なるため注意が必要です。病院の運営形態は3つに大別されます。

ひとつは「大型総合病院」です。施設が広いだけでなく病室も多いため、空調設備も照明器具も多くなる傾向にあります。

大型総合病院の場合、ちょっとした節電対策を講じるだけで大きくコストを削減できる可能性があり、積極的に節電を図るべきです。

次に「公立総合病院」です。公立病院の運営主体は、県や市区町村であり、税金で運営されていることから、電気代を削減するモチベーションが湧かないという声も聞こえてきます。

しかしながら、地方都市を中心に財政難に直面している公立総合病院も多く、固定費減に直結する電気代の節約は必ず取り組むべきものです。

最後に「クリニックや診療所」です。エアコンの台数が少ないことから、節電のメリットは大きくないと思いがちです。
しかし、電気代を節約できれば単純に利益が増すことから、ちょっとした工夫で節電が実現するのであれば、取り組まない理由はないでしょう。

特に個人病院など経営が厳しい病院の場合は、節電を励行すべきです。

病院においてはエアコンの温度調整によって電気代の削減を図る

厚生労働省が病院47施設を対象に行った調査によると、消費電力が最も多い部門は病棟でした。

続いて、中央診療部門、外来となります。病棟部門は病院の全消費電力のうちの35%、中央診療部門は29%を占めています。次いで外来部門が11%、そして供給部門と管理部門がそれぞれ8%となっています。つまり、病棟部門と管理部門の2部門において節電を図るとよいことがわかります。

病棟部門にあるのは、病室やICU、ナースステーション、デイルーム、廊下などです。患者さんがいることから、大幅な温度調整は危険ですが、療養環境に配慮したうえで節電を行いましょう。外の空気を入れることでうまく換気を図れる場所では、状況に応じて窓を開放し、エアコンの稼働時間を減らす努力も行ってみましょう。

中央診療部門にあるのは、放射線室や検査室、手術室などです。これらの部屋では、エアコンを止めることは難しいため、夜間を中心に温度調整を図るなどして節電を試みましょう。高度医療機器が多く、常時使うものもあるため、節電に取り組みにくいのが実態と言えます。

外来部門にあるのは、玄関ホールや待合室、診療室、処置室などです。外来患者が待機する場所だけに、エアコンを止めることはできないでしょう。出入り口に直接風が入らないように処置することが最も重要です。

供給部門にあるのは、乾燥機や廃棄物保管庫など消費電力は小さいですが、乾燥機の電源をこまめに切るなどできる節電対策は数多くあります。そして管理部門にあるのは、パソコンをはじめとしたOA機器です。

昼休みや長時間離席する際は、スタンバイモードにするなどこまめな節電がポイントです。ブラインドを閉め、太陽光が入らないような工夫を施し、エアコンの温度を28度に設定するのがよいでしょう。

職員間の節電意識を徹底することで電気代は削減できる

ここまで部門ごとの節電対策を見てきましたが、結局のところ、空調設備の節電を図ることが近道だと気づいたでしょう。というのも、病院にはさまざまな医療機器が24時間稼働しており、電源を落とすことが難しいからです。

照明についても、廊下や使用していない診療室、会議室の電気を消すなどの節電対策は可能ですが、効果はあまり期待できません。エアコンは、フィルター清掃をするだけで節電効果が得られるほか、出入り口の扉をこまめに締め、外気が入ってこないようにすれば電気代は自ずと変わってきます。

やはり、ここでも重要なのは職員の節電意識でしょう。節電は日頃の積み重ねによってはじめて効果が得られるものです。節電担当者をおいたり、院長をはじめ責任者が節電を図ることで職員の節電意識が高まります。

また、実際に節電に成功した事例を職員間で共有するなども有効です。というのも、一般的に、節電効果が目に見えるようになれば、モチベーションアップに役立つからです。

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