コラム

 公開日: 2016-07-29 

単元9 要介護・要支援認定その① (一次判定・二次判定・介護認定調査会)

この単元は、17・18回試験においても複数出題されていて、頻出単元です。
基本的な項目が多岐にわたっていますので、2回に分けてコラムを作成していきます。
保険事故とは、①要介護状態②要支援状態になることの2つである。
 ①要介護状態 6ケ月にわたり継続して、常時介護を要すると見込まれる状態
           要介護1~5の5段階に区分される。
 ②要支援状態 6ケ月にわたり継続して、常時介護を要する状態の軽減・悪化防止に特に資する
           支援を要すると見込まれる状態。
           要支援1・要支援2の2段階に区分される。
 ただし、第2号被保険者(40~64歳)の場合、要介護・要支援状態になった原因が加齢(年を取った
 ため)による16の特定疾病(頻出問題)
 ①癌(年齢は問わない。ガン末期・医師が治る見込みがないと判断した場合。12歳以下の小児は除く)
 ⑤骨折を伴う骨粗鬆症(そのものが特定疾病ではなく、「骨折を伴う」ものでなければならない。
 ⑥初老期における認知症
 ⑦パーキンソン病
 ⑫糖尿病性神経障害・糖尿病性腎症・糖尿病性網膜症(糖尿病自体は特定疾病になりません。合併
  症である神経障害・腎症・網膜症)
 ⑬脳血管疾患の後遺症(脳出血・脳梗塞等)

試験によく出される事項
1・申請
・申請時記入事項
 ①住所・名前等の基本情報
 ②キーパーソンの連絡先・関係(訪問調査時日程の打ち合わせ 例山田花子・娘・携帯番号)
 ③主治医の連絡先(例山梨医大・神経内科・山田太郎病院の住所・電話番号)
  主治医がいない場合は、市町村が指定する医師の診断が必要。
  市町村から申請した方の「主治医の意見書」提出を依頼する。
 ①~③と介護保険被保険者証を一緒に市町村に提出する。
・申請代行出来る人
 ①地域包括支援センター
 ②居宅介護支援事業者
 ③地域密着型介護老人福祉施設
 ④介護保険施設
 ⑤社会保険労務士
 ⑥民生委員
 ⑦介護相談員
 :被保険者の家族や親族、成年後見人による「代理申請」も認められている。

2・認定調査
・認定調査の委託
 ①市町村職員(新規の認定調査は原則市町村職員)
 ②指定市町村事務受託法人(新規の認定調査だけではなく、更新認定調査も行える)
 ③地域包括支援センター
 ④居宅介護支援事業者 
 ⑤地域密着型介護老人福祉施設
 ⑥介護施設
 ⑦介護支援専門員
 ①・②は新規の認定調査が行える。③~⑦は更新・変更認定が行える。
・認定調査票
 全国一律30分程度で本人の全体像を観察して、寝たきり度・認知度まで記載する。
 (調査員は、主治医の意見書と同程度になるよう観察力を身に付ける努力が必要となる。)
 ①概況調査
 ②基本事項(74項目)
 ③特記事項(2次判定で用いられるため、調査員は何故そうなのか詳細を記載する)
・認定調査の基本調査の項目(74項目)
 ①身体機能・起居動作に関連する項目(麻痺の有無・拘縮の有無・寝返り・起き上がり・歩行・立
  上がり等)
 ②生活機能に関連する項目(移乗・移動・嚥下・排尿排便・整容・衣類の着脱等)
 ③認知機能に関連する項目(意思の伝達・毎日の日課を理解する・生年月日や年齢を言える等) 
 ④精神・行動障害に関連する項目(被害的になる・作話をする・感情が不安定になる・昼夜逆転・
  しつこく同じ話をする・大声を出す・介護に抵抗する・落ち着きがない等)
 ⑤社会生活への適応に関連する項目(薬の内服・金銭管理・日常の意思決定・集団への不適応)
 ⑥特別な医療に関連する項目(過去14間に受けた特別な医療)
 ⑦日常生活自立度に関連する項目
  障害高齢者の日常生活自立度(寝たきり度・ランクJ~ランクC)
  認知症高齢者の日常生活自立度(認知度・ランク1~ランクM)

3・一次判定〈コンピューターによる判定)
・一次判定の判断項目
 ①認定調査票の「基本調査」項目
 ②「主治医の意見書」の認知症の中核症状の項目」
 ①②を全国一律の客観的な認定基準に基づきコンピュータにかけ、介護度を算出する。
・一次判定の基準時間(5つの行為区分ごとの時間と特別な医療の時間の合計により判断)
 ①直接生活介助 (入浴・排泄・食事等の介護)
 ②間接生活介助 (洗濯・掃除等の家事援助等)
 ③BPSD関連行為 (徘徊に対する探索、不潔な行為に対する後始末等)
 ④機能訓練関連行為 (歩行訓練、日常生活訓練等の機能訓練)
 ⑤医療関連行為 (輸液の管理、縟瘡の処置等の診療の補助等)
・5分野の要介護認定等基準時間
 要支援1  25分以上32分未満
 要支援2  32分以上50分未満
 要介護1  時間は要支援2と同じだが、要支援2に該当するものを除く。
 要介護2  50分以上70分未満
 要介護3  70分以上90分未満
 要介護4  90分以上110分未満
 要介護5  110分以上

4・二次判定(介護認定審査会による判定)
・介護認定審査会
 ①委員は保健・福祉・医療に関する学識経験者で市町村長が任命する。任期は2年
 ②委員の定数は5人を標準として市町村の条例で定める。委員の確保が困難な場合は、3人を
  下回ってはならない。
 ③合議体には、委員の互選により長を1人置く。
 ④審査開催、議決には、委員の半数の出席が必要である。
 ⑤市町村職員は原則として委員になれない。
・介護認定審査会での判断材料
 ①一次判定結果 
 ②認定調査票の特記事項
 ③主治医の意見書
 ①~③を全国一律の全国基準に従って判断する。
・介護認定審査会が付する意見の検討
 ①要介護状態の軽減又は悪化の防止のために必要な療養についての意見。
 ②認定の期間を原則よりも短く又は長くする。
・主治医意見書の項目
 ①基本情報 (氏名、最終診察日、他科受診の有無など)
 ②疾病に関する意見 (診断名、疾病又は特定疾病の経過及び投薬内容を含む治療内容)
 ③特別な医療 (過去14日以内に受けた医療)
 ④心身の状況に関する意見
  ・障害高齢者の日常生活自立度
  ・認知症高齢者の日常生活自立度
  ・認知症の中核症状
  ・認知症の周辺症状
  ・その他の精神神経症状
  ・身体の状況
 ⑤生活機能とサービスに関する意見
  ・移動・栄養・食生活・現在あるか今後発生の可能性の高い状態と対処方針・医学的管理の必要性
  ・サービス提供時における医学的観点からの留意事項・感染症の有無
 ⑥その他の特記事項

5・認定
・市町村による認定
 ①認定通知 被保険者証に記載事項
  1)要介護(要支援)状態区分
  2)介護認定審査会の意見が付されている場合には、その意見
 ②認定までの期間
  原則申請があった日から30日以内。30日以内に認定が行われなかった場合には、申請から30日
  以内にその理由と見込み期間を通知することする。
 ③認定の効力 遡及効(そきゅうこう)
  申請から30日たたず、急にサービスをご利用したい場合は、申請時にさかのぼる(遡及効)制度があ
  る。
  <特例居宅介護サービス費>
  ・遡及効サービスを利用するときは、介護度が決定されていないため、暫定的な居宅サービス計画を
   作成すことになるが、市町村が必要と認めれば、特例居宅介護サービス費として償還払いで利用
   できる。
・認定有効期間
 ①新規認定期間    原則6ケ月   3~12ヶ月の範囲で認定有効期間ある。
 ②区分変更の認定   原則6ケ月   3~12ヶ月の範囲で認定有効期間ある。
 ③更新認定       原則12ヶ月  3~24か月の範囲で認定有効期間ある。 
・更新認定
 ①有効期間満了日の60日前から満了日までの間に更新認定申請を行うことができる。
 ②更新認定の効力は、更新前の認定に有効期間満了日の翌日から発生する。
・住所移転時の認定 転入してから14日以内
 住所移転の手続きは、被保険者が移転前の市町村から認定について証明する書類の交付を受けて、
 移転先の市町村に、転入した日から14日以内に認定の申請をおこないます。
 移転先では改めて介護認定を申請することなくサービスが利用可能となる。新しい市町村では、新規認
 定扱いされる為、原則6ケ月となります。


  

 


 
 



 


























  

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