コラム

 公開日: 2017-05-15 

認知症ケアの実際Ⅰ:総論 コミュニケーション・アセスメント

【コミュニケーション】
◇コミュニケーションスキルについて
 ・スキルとして重要なのは、コミュニケーション環境の整備、感情へのアプローチ、認知症の重症度に合
  わせた言葉の選択、会話の調整などである
 ・認知症の人の背景を理解し、個別化した対応を行う
 ・本人のできることや強み、長所に目を向けるストレングスの視点が重要になる
 ・援助する側と援助される側の関係性が強すぎると、援助される側が援助する側に依存しやすい
 ・認知症の人とのコミュニケーションには、「一緒にいる」「受容」「感情へのアプローチ」「正確な対応」「協
  働作業」の5つの視点が大切である
 ・本人だけに焦点を当てるのではなく、本人を取り巻く環境にも目を向けることが重要になる
 ・コミュニケーションは、一方通行ではなく、相互にやり取りをされることが重要である
◇バーバル(言語的)コミュニケーション
 ・言葉の選択が重要な意味を持つ
 ・疑似言語と呼ばれる声量、声の質、発音、黙などがコミュニケーションに影響を及ぼす
◇ノンバーバル(非言語的)コミュニケーション
 ・感情の伝達において重要な手段となる
 ・顔の表情、視線、しぐさ、声のトーン、姿勢、スキンシップ、服装、位置、距離等
◇面接を展開する技法
 ・受容  ・個別化  ・非審判的態度  ・共感的理解  ・アイコンタクトの利用  ・うなづき
 ・相槌  ・開かれた質問   ・閉じられた質問  ・言い換え  ・要約等

【アセスメント】
◇アセスメントとは・・・対象者を知るために観察という方法などで多様な視点から情報収集を行い、対象者
 の全体像を把握し、さらに総合的な判断を持って課題やニーズを明らかにすること。
 ・生活歴の情報も重要である。それにより現在と過去生活のつながりを把握することが大切である。
 ・適切なアセスメントは、個別性のあるケアプランにつながる。
 ・実際は本人ができることなのに、見た目の意欲低下や業務の都合などで介護者が一方的に介助してし
  まい、本人の持つ機能や行動意欲を奪っていないかアセスメントすることも重要である。
 ・居住環境の変化は、小さなことでも把握しておくことが重要である。

問題 005 認知症ケアにおけるコミュニケーションスキルに関する記述のうち適切なものはどれか
a 認知症の人の背景を理解し、個別化した対応を行う
b 相手のできないことに目を向け、それを補完するという考え方が重要である
c 「援助者」と「非援助者」の関係を強化して、パターナリズムの関係を築くことが重要である
d 相手の話をしっかりと傾聴し、相手に共感することで信頼関係を築くことができる
e 認知症の人と同じ空間を共有するという体験は重要な意味を持つ
  選   択   1・a.b.c   2・a.d.e   3・b.d.e   4・b.c.e   5・c.d.e
  解   答   2
問題 006 コミュニケーションの内容に関する記述で、空欄に該当する語句の組み合わせとして適切な
ものはどれか
コミュニケーションには、言葉を用いた(  a  )コミュニケーションと、言葉を用いない(  b  )コミュニケ
ーションの2種類がある。(  a  )コミュニケーションでは、(  c  )が大きな意味を持つため、ケアに当
たる専門職は豊富な言葉を持つ必要がある。一方で、(  b  )は(  d  )によって多くのメッセージを
伝え、感情を伝達する重要な手段となる。
1・ バーバル        ノンバーバル      言葉の選択       表情
2・ バーバル        ノンバーバル      言葉の選択       傾聴
3・ バーバル        ノンバーバル      疑似言語        傾聴
4・ ノンバーバル      バーバル        専門的用語       表情
5・ ノンバーバル      バーバル        疑似言語         表情
   解   答    1
問題 007 相談面接技術について正しいものはどれか
1・ノンバーバルコミュニケーションでは、言葉の選択が大きな意味を持つ
2・コミュニケーションの内容に影響を与える要素には、声量、スピード、発音、具体的なイメージを伝える
 沈黙等があるが、声の質は影響を与えない
3.感情の伝達には、バーバルコミュニケーションが大きな要素となる
4・援助者に求められるのは、援助者のメッセージを正確に伝える技術ではなく、患者からのメッセージを
  敏感に受け止める技術である
5・援助者の求められるのは、非審判的態度による傾聴の姿勢である
  解   答   5
問題 008 誤っている者はどれか
1・双方向のコミュニケーションが大切である
2・認知症の人のメッセージは、伝達経路で言えば、言語が中心となる
3・認知症の進行に伴い、応答時間が大きく減退する
4・認知症の人の話を聴くには忍耐力が必要である
5・コミュニケーションを妨害する諸要素である雑音として、第1に物理的雑音、第2に身体的雑音、第3に
  心理的雑音などがある
  解   答   2
問題 009 面接を展開する技法についての記述のうち、適切なものはどれか
a 相手の話に対して適切に相槌を打ち、相手に関心を持っていることを伝える
b 面接を円滑に進めるために、相手の発言内容を要約・整理して応答する
c 相手の話を真剣に聞いていることを伝えるためにアイコンタクトを取り、視線を外さないようにする
d 相手の発言の一部を繰り返して相手に返すことで、重要な内容についての確認を取りながら面接を勧
  めることができる
e 感情表出を促すことは、面接を円滑に進める妨げとなる
  選   択   1・a.b.c   2・a.b.d   3・b.d.e   4・b.c.e   5・c.d.e
  解   答   2
問題 010 認知症ケアのプロセスについての記述のうち、不適切なものはどれか
1・認知症ケアの一連のプロセスを繰り返しながら進めていくことで、認知症の人のQOLの向上を目指す
2・保健・医療・福祉それぞれの分野が個別にアプローチを行う
3・「アセスメント→ケアプラン→実践→評価」がケアの基本的プロセスである
4・対象者の生活に則した実現可能なケアプランを立案する
5・ケアプランは必要に応じて修正を行い、より適切なケアを提供できるようにする
  解   答   2
問題 011 認知症の人へのケア実践について正しいものはどれか
a 認知症の人の心身・社会的状態、これまでの生活歴、環境要因をきめ細かく把握する
b 認知症の人の自尊心、不安などを敏感に察知して認知症の人の気持ちに沿ったケアを進めていく
c 認知症の人の家族やケア提供者の心身の安定を図りながらケアを進めることができる体制を整える
d ケアの実践には「実践→ケアプラン→アセスメント」のプロセスを繰り返して行う
e 一度立てたケアプランは基本的には修正しない
  選   択   1・a.b.c   2・a.b.e   3・a.d.e   4・b.c.d   5・c.d.e
  解   答   1
問題 012 認知症の人のアセスメントについて正しいものはどれか
a 対象者の現在の状態のみを把握し、これまでの生活歴についての情報を重視しない
b 現在の状態と過去の生活との相互の関連について全体的に把握する必要がある
c 認知症の人の介護の質に影響する家族介護環境を積極的に理解し、介護歴、認知症の人と家族
  のこれまでの人間関係を把握する
d 居住環境など認知症の人にとってなじみのある環境から変化については、ささいなものであっても把握
  しておく
e 認知症の人の現状を変化も含めて実生活から具体的に情報収集する必要はない
  選   択   1・a.b.c   2・a.b.e   3・a.d.e   4・b.c.d   5・c.d.e
  解   答   4 

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