コラム

 公開日: 2017-11-01  最終更新日: 2017-11-05

「介護福祉士」という資格と試験の全体像

今年度も介護福祉士受験対策講座を始めます。介護福祉士養成校出身で、国家資格の介護福祉
士試験を初めて受験することになり、不安を感じている方も多いのではないでしょうか?
また、実践者研修受講者の方も含め、受験のお役に立てれば幸いと思っています。

*国家試験を受験するにあたって
介護福祉士試験に合格するためには、まずはどんな試験なのかする必要があります。どんな科目が何門
出題されているのか?およそ何問正解すると合格するのか?合格の基準は?試験の出題形式は?
出題傾向は?何名位受験してして、何名合格するのか?・・・など。
介護福祉士試験の「科目名」と「出題数」は必ず暗記しましょう。そして、試験の全体像を把握したうえで、
「私は○○の科目で○○点取り、合計○○点で合格する」と宣言をします。そうすることで学習意欲がわい
てきて、合格への近道になります。

*介護福祉士試験の実施状況
介護福祉士試験は、平成元年に第1回試験が実施され、今までに29回実施されています。受験者と
合格率の推移を眺めてみましょう。
第27回   受験者数 約160万人     合格率 61、0%
第28回          約160万人           57、9%
第29回          約80万人            72、1%  実務者研修の義務付け
合格率は、50%前後で推移していましたが、第24回試験からは60%前後となています。第29回試験
では、受験者数が半減した半面、過去最高の合格率でした。今年度から、介護福祉士養成校出身の人
が受験されますので、受験者数は前回よりも多いと思われます。今年度は何%になるでしょうか。 

*介護福祉士試験受験者のデーター
・「合格者」の年齢・第29回の例
 40歳~50歳・30%   20歳~30歳・24%   30歳~40歳・23%   50歳~60歳・16% 
・「合格者」の性別
 男性 29、5%(16,244人)       女性 70、5%(38,787にん)
 合格者の7割が「女性」です。しかし、「男性」が増加傾向となっています。
・受験者の職種別「受験者数」の推移
 老人福祉施設  訪問介護員  医療機関  老人保健施設  障害者福祉施設の順に多い
 受験者の約58%が老人福祉施設で働いています。

*「筆記試験」の出題科目と試験時間
領域         科目名         出題数 科目群  試験時間     1問あたりの時間
人間と社会   1・人間の尊厳と自立      2    ①    10:00~11:50(110分) 
(16問)     2・人間関係とコミュニケーション 2   ②     1問を1分37秒
          3・社会の理解          12   ③
介  護     4・介護の基本          10   ①
(52問)     5・コミュニケーション技術      8  ②
          6・生活支援技術         26   ④
          7・介護過程             8   ⑤
 こころと     8・発達と老化の理解       8   ⑥    13:45~15:35(110分)
からだのしくみ  9・認知症の理解         10   ⑦     1問を1分55秒  
(40問)    10・障害の理解           10   ⑧
         11・こころとからだのしくみ      12   ⑨
医療的ケア  12・医療的ケア            5    ⑩
(5問)
総合(12問) 13・総合問題            12    ⑪
    合      計                125  11群」すべ  3時間40分(220分)
                                   てに得点    1問を1分45秒
介護福祉士試験は第29回試験より「医療的ケア」が5問追加され、125問の出題となりました。
また、介護の基本が「16問から10問」に減り、生活支援が「20問から26問」に増えました。
試験科目は13科目ですが、合格基準の科目群は11群です。「1・人間の尊厳と自立と4・介護基本」
「2・人間関係とコミュニケーションと5・コミュニケーション技術」は1つの科目群となっています。

*合格基準
・合格には次の2つの条件があります。
          総得点の60%程度を基準として、
合格基準 = 問題の難易度で補正した点数以上  +「11の科目群」すべてに得点すること
          の得点
介護福祉士試験に合格するには、総得点の基準を満たすことの他に、すべての科目群に得点する事が
必要です。1つの科目群でも0点があれば不合格になってしまいます。
*合格基準の推57移
   第27回  合格率57%        得点  68点
   第28回      59%             71点
   第29回      60%             75点  
 合格基準とは、「125問(第28回までは12問)中何点得点すると合格するか?」という基準です。
 過去12年間を見てみると、最低68点・最高82点と年度によりバラツキがあります。安心して合格基準
 を突破するには、70%の88点を目指したいですね!   

*各科目の出題基準の分析
・「人間と社会」の領域(社会保障制度や権利擁護など、人と社会を理解する科目)
・「介護」の領域(食事・保清・排泄・医療的ケア・家事など、介護福祉士の仕事を理解する科目)
・「こころとからだのしくみ」の領域(発達・老化・障害・こころとからだの疾病など、利用者を理解する科目)
・「医療的ケア」の領域(第29回、試験から新たに追加。介護福祉士の仕事を理解する科目)
・総合問題(これら4領域の知識及び技術を横断的に問う問題を、事例形式で出題
日本という社会で「会保障制度などを活用しながら、疾病などで介護が必要になった「利用者」に、
介護福祉士が「介護サービス」を提供する・・・・・という介護福祉士のイメージ図です。
介護福祉士試験は、このような介護福祉士の役割を適切に実施できる能力が問われる試験です。

*出題形式からみる介護福祉士試験の分析
・試験の出題形式
 第25回試験より設問分がすべて「○」の選択肢を選ぶ出題になりました。
 ①正しいものはどれか②最も適切なものはどれか③適切なものはどれか。の3つの形式
 このうち、最も適切なものはどれか。を選ぶ選択肢が多くなっています。
・事例問題の出題実績
 各科目の事例は、短文事例問題(2行~6行程度)に1~2問の設問、総合問題は、長文事例(7~
 12行程度)に3問の3問の設問というパターンになっています。出題数も34~37問と安定しています。
・正答は何番が多いのだろう?
 試験問題でどうしてもわからないときは、何番を選んだらいいのだろう?という質問がよくあります。
 過去13年間の正答割合は、2番・20%。3番・21%。4番・21%中心に近い(2・3・4)が若干です
 が、正答率が高いようです。
・年度別正答割合
 4番・・・第24・26・27・29回
 3番・・・第28回
 各年度ごとに見てみると、試験年度により、何番が一番多いのかが異なっているようです。どうしてもわ
 からない問題で解答を選択する場合は、統計よりも、直感のほうが当てになりそうです。
・問題解きテクニック
 ×になる文章
 「~ない」「~しなければならない」などの否定形な言葉
 「~のみ」「すべて~」「常に~」「必ず~」など、強調・断定・限定された文章
 「~よりも~」「~ではなく、~」巧妙にごまかす文章
 「一方的に~」「~と指示する・説得する」「我慢してもらう」とうの利用者を大切にしない文章
・図表イラスト問題
第27回試験より図表イラストを用いた問題が出題されるようになりました。第27回試験は2問、第28回試
験は3問、第29回試験は5問の出題でした。

以上が介護福祉士試験の概要となっています。試験は、3年前の試験を参考に作成されるそうです。
まったく同じではありませんが、名前がAさん~Bさんに変更。病名の変更。最初の文章を中ごろに持って
来るなどの変更がある様です。したがって受験対策としては、各分野の説明・3年前の過去問の順に講座
を進めていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。



  
 
                          
           

 
                               
    
   
  




















          

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介護福祉士 小澤紀志子

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