コラム

 公開日: 2017-11-22  最終更新日: 2017-11-26

科目群③ 人間と社会の領域 社会の理解

Ⅰ・受験対策
例年の傾向をみると、「介護保険制度」と「障害者総合支援法」からの出題が多くなってきている。受験対
策の際は、この2つの制度を中心に学習していくことを勧める。実際に問題を解いてみると、選択肢の内容
について難しく感じるかもしれない。しかし、正答を見ると基本となる部分や介護に関する部分が問われて
いることがわかる。また、出題形式をみると「正しいもの」「適切なもの」が問われている。つまり、選択肢に
わからないものがあっても、1つの正しい選択しを導き出す学習ができていれば解答ができるのである。そ
のため、基礎となる部分をきちんと押さえる学習を心がけたい。

Ⅱ・社会の理解のポイント
●民生委員の概要   覚えておこう!
・都道府県知事の推薦によって、厚生労働大臣が委嘱する。
・児童委員を兼ねている。
・任期は3年である。
・給与は支給されない。
・主な職務は①住民の生活状態の把握②生活相談③福祉サービス利用のための情報提供④社会福祉
 を目的とする事業の経営者や福祉に関する活動を行う者との連携とその支援⑤福祉事務所の業務への
 協力
●社会福祉事業の経営主体   違いを押さえよう!
・第一種社会福祉事業
 経営主体は原則として国・地方公共団体・社会福祉法人である。その他の者が経営主体となる場合に
 は、都道府県知事の許可を得ることが必要になる。
・第二種社会福祉事業
 経営主体に制限はない。すべての主体が届出をすることにより事業経営が可能となる。
●社会福祉法人の所轄庁   押さえておこう!
①都道府県知事   ②~④以外の社会福祉法人
②市長(特別区の区長を含む)  主たる事務所が区域内にある社会福祉法人
③指定都市の長   主たる事務所が指定都市区域内にある社会福祉法人
④厚生労働大臣   社会福祉法人でその行う事業が2以上の地方厚生局の管轄区域にわたるもので
              あって、厚生労働省令で定めるもの
●国民年金の被保険者   覚えておこう!
①第1号被保険者   自営業者、パート労働者など
②第2号被保険者   サラリーマン、公務員などの厚生年金保険の被保険者
③第3号被保険者   第2号被保険者の被扶養配偶者
●償還払い   覚えておこう!
  償還払いによる給付の手順                償還払いとなる介護給付
①事業者が利用者にサービスを提供         ①居宅介護福祉用具購入
                               ②居宅介護住宅改修費
②利用者は事業者にサービス費の全額を支払う  ③高額介護サービス費
③利用者は保険者にサービス費の9割(8割)    ④高額医療合算介護サービス費
 分を請求する                      ⑤要介護認定申請後、認定結果が出るまでにサービ
                                スを利用して費用の10割を負担した場合など、何ら
④保険者は利用者に9割(8割)分を支払う      かの理由で受けられるべき「現物給付」が受けられな
                                かったとき
●本人の同意を得なくてもよい場合     覚えておこう!
①法令に基づく場合
②人の生命、身体又は財産の保護のために必要がある場合であって、本人の同意を得ることが困難であ
 る場合。
③公衆衛生の向上または児童の健全な育成の推進のために特に必要がある場合であって、本人の同意
 を得ることが困難である場合
④国の機関もしくは地方公共団体又はその委託を受けた者が法令の定める事務を遂行することに対して
 協力する必要がある場合であって、本人の同意を得ることにより当該事務の遂行に支障を及ぼす恐れ
 がある場合
●開示しないことができる場合     覚えておこう!
①本人または第三者の生命、身体、財産その他の権利利益を害する恐れがある場合
②当該個人情報取扱事業者の業務の適正な実施に著しい支障を及ぼす恐れがある場合
③他の法令にいはんすることとなる場合
●成年後見制度     覚えておこう!
成年後見制度とは、認知症高齢者、知的障害者、精神障害者など、判断能力が不十分であるために法
律行為の意思決定が不十分または困難な人を後見人などが保護する制度。法的後見制度と任意後見
制度の2つからなる
①法的後見制度・・・本人の判断能力が低下した後に利用する
②任意後見制度・・・本人の判断能力が低下する前に、本人が後見人や契約内容を決めて契約する
●法定後見制度の概要     整理しておこう!
・対象者
①後見・・・判断能力が欠けているのが通常の状態
②補佐・・・判断能力が著しく不十分の状態
③補助・・・判断能力が不十分
・申立人・・・本人、配偶者、四親等内の親族、検察官、市町村長など
・申立先・・・家庭裁判所
・成年後見人に選任される者・・・配偶者、親族、社会福祉士、弁護士など、社会福祉法人、社会福祉
                    協議会、株式会社などの法人
・代理権の範囲・・・財産に関するすべての法律行為
●扶助の給付の方法・種類     覚えておこう!
金銭給付・・・①生活扶助 ②教育扶助 ③住宅扶助 ④出産扶助 ⑤生業扶助 ⑥葬祭扶助
現物給付・・・⑦医療扶助 ⑧介護扶助

Ⅲ・過去問題 5~16問 12問出題
過去問題 005 民生委員の委嘱に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1・都道府県知事の推薦によって厚生労働大臣が委嘱する。
2・更生援護に熱意と識見を持っているものの中から都道府県知事が委嘱する。
3・地域の自治会または町内会の役員から市町村長が委嘱する。
4・市町村社会福祉協議会の推薦によって都道府県社会福祉協議会会長が委嘱する。
5・児童福祉法による児童委員に委嘱することは禁じられている。
  解   答    1
過去問題 006 社会福祉法人に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1・社会福祉法人の設立認可は、市長、都道府県知事または厚生労働大臣が委嘱する。
2・社会福祉法人は、社会福祉事業以外の事業の実施が禁じられている。
3・社会福祉法人の監事は、その法人の理事や職員を兼ねることができる。
4・社会福祉法人は、解散することや合併することが禁じられている。
5・社会福祉事業を行う特定非営利活動法人は、社会福祉法人名称を使用できる。
  解   答    1
過去問題 007 国家が国民に保障する最低限度の生活水準を表す用語として正しいものを1つ選
びなさい。
1・リハビリテーション
2・エンパワメントアプローチ
3・ナショナルミニマム
4・ソーシャル・インクルージョン
5・ウエルビーイング
  解   答   3
過去問題 008 社会福祉の推移に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
1・1980年代の初めに社会福祉の基礎となる福祉六法体制が確立された。
2・1981(昭和56)年の国際障害者年は、ノーマライゼーションの理念を社会に広める契機となった。
3・1990(平成2)年に社会福祉事業法が社会福祉法に改正された。
4・2003(平成15)年に「障害者総合支援法」が施行された。
5・2008(平成20)年に「高齢者虐待防止法」が施行された。
  解   答    2
過去問題 009 介護保険制度の動向に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
1・介護保険法の制定に合わせて、老人福祉計画策定等を盛り込んだ福祉八法改正(1990・平成
  2)年がなされた。
2・介護保険法の制定後、その実施促進のために高齢者保健福祉推進十か年戦略(ゴールドプラン)
  が策定された。
3・2005(平成17)年の介護保険法改正によって、介護予防を重視した制度見直しが行われた。
4・2009(平成21)年の要介護の認定者数は、2001(平成13)年に比べて大きく減少した。
5・2011(平成23)年の介護保険法改正によって、地域包括支援センターが創設された。
  解   答    3
過去問題 010 介護保険の被保険者に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
1・40歳以上65歳未満の医療保険加入者は、住所のある市町村の被保険者となる。
2・自宅の住所と違う自治体にある介護保険施設に入所して住所変更した場合は、変更後の市町村の
  被保険者となる。
3・他の市町村に住所を変更した場合、年度中は転出前の市町村の被保険者の資格を継続する。
4・第1号被保険者の資格の取得および喪失に関する事項は、被保険者本人が市町村に届け出なけれ
  ばならない。
5・他の都道府県に住所を変更した場合、転出前の都道府県に変更届を提出しなければならない。
  解   答    1
過去問題 011 各専門職とその業務に関する次の組み合わせのうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1・社会福祉士・・・・・・・・・・・・・・・医療行為の実施
2・介護福祉士・・・・・・・・・・・・・・・訪問介護(ホームヘルプサービス)の提供
3・介護支援専門員(ケアマネジャー)・・・地域包括支援センターでの権利擁護
4・主任介護支援専門員・・・・・・・・市町村での介護保険被保険者証の交付
5・医師・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・介護給付でのケアプラン作成
  解   答    2
過去問題 012 Bさん(40歳、男性)は、精神科病院に10年間入院している。ある日、病院職員に地
域で暮らしたいと申し出た。そこで病院職員はBさんと一緒に、地域相談支援員を行っている事業所のC職
員と面談することになった。C職員の対応に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1・Bさんに地域で生活することの苦労を説明する。
2・Bさんに地域の情報提供をしながら希望を確認する。
3・最初に地域移行支援計画の作成を行う。
4・地域移行を進めるためのケア会議は、C職員と病院職員で構成する。
5・地域移行した後のモニタリングは不要である。
  解   答    2  
過去問題 013 「障害者総合支援法」に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
1・法律の目的には、障害児の保護者の所得保障が規定されている。
2・障害者の年齢を20歳以上と規定している。
3・知的障害者や精神障害者の場合は、その家族が支給決定の申請をすることとしている。
4・障害児の障害支援区分の認定のための調査は、保護者の申告があれば行わなくてもよい。
5・障害支援区分の審査および判定を行う場合、市町村審査会は、その対象となる障害者の家族に意見
  を聴くことができる。
  解   答    5
過去問題 014 次の図は、国際リハビリテーション協会が定めた、「障害者のためのシンボルマークであ
る。このマークに関する記述として、適切なものを1つ選びなさい。
1・障害者が利用できる建物、施設であることを明確に表すものである。
2・このマークは車いす利用者だけが使用できる。
3・障害者が運転する自動車には、このマークを表示することが義務づけられている。
4・このマークについての使用指針はなく、障害者への配慮があれば使用できる。
5・マークのない建物、施設は障害者の利用を制限できる。
  解   答    1
過去問題 015 権利擁護に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
1・法定後見開始の申し立てができるのは、利用者本人とその配偶者に限られている。
2・任意後見制度では、利用者本人による任意後見人の選定を定めている。
3・日常生活自立支援事業の対象者は、認知症高齢者で判断能力が不十分な者に限られている。
4・日常生活自立支援事業では、公共料金の支払いの支援は対象から除かれている。
5・映像や音声の情報は、医療・介護関係事業者の個人情報保護の対象ではない。
  解   答    2
過去問題 016 市町村保健センターに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1・各市町村に設置することが義務づけられている。
2・児童と家庭について、医学的・心理学的・教育学的・社会学的および精神保健上の判定を行う。
3・知的障害者の医学的、心理学的および職能的判定を行う。
4・住民に対して、健康相談、保健指導および健康診査その他地域保険の関する必要な事業を行う。
5・保護を要する児童の一時保護を行う。
  解   答    4
 

















































































 

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