コラム

 公開日: 2018-01-20  最終更新日: 2018-01-21

科目群⑧ 障害の理解 (こころとからだのしくみの領域)

1・障害の理解のポイント

●ICFの構成要素間の相互作用(視覚機能を例に)       整理しておこう!
                          健康状態
               病気(糖尿病、白内障)、変調(近視、遠視、乱視)など
(生活機能)
・心身機能                ・活動               ・参加
・身体構造
(背景因子)
            ・環境因子            ・個人因子

●身体障害の種類と状態       整理しておこう!
①視覚障害                    視力と視野の障害
②聴覚、平衡機能の障害            聴力レベル、平衡機能の障害
③音声機能、言語機能、咀嚼機能の障害  音声機能、言語機能、咀嚼機能の障害
④肢体不自由                   上肢、下肢、体幹の障害
⑤内部障害                     心臓、腎臓、呼吸器、膀胱、直腸、小腸、ヒト免疫不全  
                             ウイルスによる免疫機能、肝臓の障害

●脳性まひによる麻痺の種類       整理しておこう!
①痙直型      強い筋緊張から、四肢の突っ張りが強い
②アテトーゼ型   運動コントロールが困難となり不随意運動が生じる
③強直型      関節可動域の制限を伴う
④失調型      運動バランスが悪く、歩行のふらつきなどを生じる
⑤混合型      さまざまな形が混じっている

●腎機能障害       覚えておこう!
*腎機能障害
 ・腎機能障害は、血液の濾過によって老廃物や塩分、余分な水分を尿として排出するという腎臓の主な
  はたらきが障害されることである。
*腎機能障害の食事
 ・塩分       「塩分」が排出されなくなってしまうため、制限が必要である
 ・カリウム      「塩分」を排出するはたらきを助けるのが「カリウム」である。腎機能に障害があると
            「カリウム」の排出も困難となるため、「カリウム」の摂取も制限が必要である。
 ・たんぱく質    たんぱく質はエネルギーとして使われた後で老廃物となるため、制限が必要である。
 ・カロリー      カロリーは必要量を摂取しなければならない。たんぱく質を制限するとその分カロリー
            が減るので、糖質と脂質でカロリーを補給する。
 ・水分       水分も制限が必要である。ただし、尿量が減ると、血中に老廃物が増えて尿毒症が
            出現する。そのため、尿量に応じた量は摂取する必要である。

●統合失調症の症状       整理しておこう!
①陽性症状    幻覚(現実にはないものをあるように感じる)、妄想(現実とは異なることを信じ込む)
            させられ体験(誰かに操られていると感じる)、支離滅裂な言動、興奮など
②陰性症状    感情が乏しくなる、意欲や気力が低下する、会話が減る、他人と関わることを避ける
③認知機能障害 記憶力、注意力、判断力の低下など

●主な高次脳機能障害の原因       覚えておこう!
①頭部外傷     慢性硬膜下血腫、脳挫傷
②脳血管障害    脳梗塞、くも膜下出血、脳出血
③感染症       脳炎、エイズ脳炎
④自己免疫疾患  全身性エリテマトーデス、ベーチェット病
⑤中毒        アルコール中毒、薬物中毒、一酸化炭素中毒
⑥その他       多発性硬化症、正常圧水頭症、脳腫瘍 

●高次脳機能障害の主な症状       違いを押さえよう!
①記憶障害      物の置き場所を忘れたり、新しい出来事を覚えていられなくなったりすること。
              そのために何度も同じことを繰り返し質問したりする。
②注意障害      ぼんやりしていて、何かをするとミスばかりする。2つのことを同時にしようとすると
              混乱する。
③遂行機能障害   自分で計画を立てて物事を実行することができない。人に指示してもらわないと
              何もできない。行き当たりばったりの行動をする。
④社会的行動障害  すぐ他人を頼る。子どもっぽくなる(依存・退行)。無制限に食べたり、お金を使った
              りする(欲求コントロール低下)。すぐ怒ったり笑ったりする。感情を爆発させる(感情
              コントロール低下)。相手の立場や気持ちを思いやることができず、よい人間関係が
              作れない(対人技能拙劣)。など

●ライフステージに応じた知的障害のある人への支援       覚えておこう!
①乳児期  家族の障害受容への支援
②幼児期  言葉や運動、社会性などの発達促進への支援
③成人期  就労支援など社会参加への支援
④壮年期  親と死別した後の生活への支援
⑤老年期  健康や金銭管理などの各種制度の活用への支援

●それぞれの発達障害の特性       覚えておこう!
①自閉症スペクトラム障害  ・社会的なコミュニケーションの障害(会話のやりとりができない、視線があ
                   わない、仲間をつくることができないなど)
                  ・限定された反復的な行動(単純な常同運動、決まったやり方にこだわる、興
                   味が限定され執着がある、感覚刺激に対して過敏または鈍感など)
                  ・知的障害とは区別されるものであるが、併存することがある
②注意欠陥多動性障害   ・不注意(集中できない)
                  ・多動・多弁・(じっとしていられない)
                  ・衝動的に行動する(考えるよりも先に動く)
③学習障害           ・「読む」「書く」「計算する」等の能力が、全体的な知的発達に比べて極端
                   に苦手

●代表的な適応機制       整理しておこう!
①抑圧     ・容認し難い欲求や感情を意識の表面に現れないようあに抑えつけ、意識に上がらせない
           ように(無意識のうちに忘れてしまう等)する機制
②逃避     ・不安、緊張、葛藤などから(白昼夢、空想や疾病などに)逃げ出してしまうことによって、自
           己の安定を求める機制
③退行     ・より以前の発達段階に逆戻りして、甘えるなどの未熟な行動をとる機制
④代償     ・本来の目的が得られないとき、獲得しやすい代わりのものに欲求を映して我慢する規制
⑤補償     ・ある一面での劣等感を、ほかの面での優越感情で補おうとする機制
⑥合理化    ・自分に都合のよい理屈づけ、言い訳をすることで、自分の失敗や欠点を正当化する機制
⑦昇華     ・社会的に承認されない欲求や衝動(性的、攻撃的)を、社会的に認められる形で満たそう
           とする機制。(置き換え)の一形態でもある。
⑧同一化    ・満たせない願望を実現している他者と自分とを同一化することにより、あたかも自分自身
(同一視)     のことのように代理的に満足する機制
⑨投射(投影) ・自分の容認しがたい欲求や感情を他者の中にあると考えて、それを指摘・非難する機制
⑩置き換え   ・ある対象者に向けられた欲求や感情(愛情、憎しみ等)を、ほかの対象者に向けて実現
           する機制
⑪反動形成   ・知られたくない欲求や感情と正反対の行動をとることによって、本当の自分を隠そうとす
            る機制

●中途障害者の典型的障害受容過程       覚えておこう!
①ショック期       ・受傷してすぐの段階。障害が残る可能性などがまだわかっていないことなどか
               ら、比較的平穏な心理状態である。
②否認期        ・治療が一段落し、自分の身体状況などにも目が向くようになってくる段階。障害に
               ついて気がつきはじめるが、自分に障害が残ることは認めていない。
③混乱期        ・障害が残ることを告知され、混乱を示す段階。障害を受け止めることができず、感
(怒り期・取引期)    情をぶつけたり、他者や自分を責めたりする。抑うつ反応や不眠、食欲不振等の
               症状を示したり、何かを条件に回復を期待したり、自殺を考えたりする場合もあ
               る。
④努力期        ・問題解決のためには不安や怒りをぶつけたり絶望するのではなく自らの努力が必
               要と気づきはじめる段階。この時期には将来的について具体的展望がもてる情
               報提供等の支援が重要。
⑤受容期        ・現状を受け止め、残された機能の活用や価値観が図られていく段階。

Ⅱ・障害の理解の過去問題 問題87~問題96  10問出題
過去問題 087 身体障害の種類とその状態の組み合わせとして、適切なものを1つ選びなさい。
1・聴覚障害       嚥下障害
2・肢体不自由     構音障害
3・平衡機能障害    意識障害
4・内部障害       呼吸器機能障害
5・視覚障害       半側空間無視
  解   答    4
過去問題 088 ノーマライゼーションの理念に通じる制度や事業に関する次の記述のうち、最も適切なも
のを1つ選びなさい。
1・「バリアフリー新法」の制定
2・救急医療体制の整備
3・国民皆年金の実現
4・大規模な障害者入所施設の整備
5・「育児・介護休業法」の制定
  解   答    1
過去問題 089 統合失調症の陰性症状に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1・感情の動きが乏しくなる。
2・誰かに支配されているような感覚を抱く。
3・あるはずのない声が聞こえる。
4・危険な状態にあると思い込み、強い不安や敵意を抱く。
5・話の内容が次々に変わり、まとまりがない。
  解   答     1
過去問題 090 高次脳機能障害の原因疾患として、正しいものを1つ選びなさい。
1・ダウン症
2・アルツハイマー型認知症
3・自閉症スペクトラム障害
4・統合失調症
5・脳炎
  解   答    5
過去問題 091 知的障害者に対する支援方法として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1・本人のいないところで、本人のことを決める。
2・子供に接するようにかかわる。
3・失敗経験をさせないように先回りをする。
4・何かを伝えるときには、言葉だけでなく身振りや絵などを使う。
5・社会的マナーに違反したときには、時間がたってから注意する。
  解   答    4
過去問題 092 関節リウマチの人の関節保護の方法として、適切なものを1つ選びなさい。
1・コップは片手で持つ。
2・荷物は指先で持つ。
3・ドアの取っ手は丸いものを使う。
4・便器に補高便座えおのせる。
5・就寝時には高い枕を使う。
  解   答    4
過去問題 093 適応機制の1つである「昇華」に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1・認めたくない欲求を心の中に押さえ込んでしまおうとする。
2・名声や権威に自分を近づけることで、自分の価値を高めようとする。
3・自分に都合の良い理由をつけて、自分を正当化しようとする。
4・発達の未熟な段階に後戻りして自分を守ろうとする。
5・直ちに実現できない欲求を、価値ある行為に置き換えようとする。
  解   答    5
過去問題 094 上肢リンパ腫のある人が日常生活で心がけることとして、適切なものを1つ選びなさい。
1・手袋をしないで庭の手入れをする。
2・体重の増加を防ぐ。
3・患側で血圧を測定する。
4・サウナ浴を行う。
5・きつめの肌着を着る。
  解   答    2
過去問題 095 Dさん(38歳、女性)は、知的障害があり、障害者支援施設で生活介護えお受けながら
生活している。ADL(日常生活動作)は自立しているが、家事や金銭管理に援助が必要な状況である。家
族から経済的・精神的支援は期待できない。ある日、Dさんから、「仕事はできないけれど、ここから出て暮
らしてみたい」という希望があり、検討することになった。Dさんの地域生活を実現するための支援として、
最も適切なものを1つ選びなさい。
1・指定一般相談支援事業者の利用を勧める。
2・発達障害者支援センターに支援計画の作成を依頼する。
3・行動援護の支給申請を行う。
4・就労移行支援の利用を勧める。
5・地域包括支援センターに支援を要請する。
  解   答    1 
過去問題 096 Eさん(35歳、女性)は、出産時に脳出血を起こした。現在は、片麻痺で車いすを利用し
、高次脳機能障害による注意障害を持ちながら、乳児を育てている。このようなEさんに対して、他職種に
よる支援が行われることになった。Eさんにかかわる専門職とその内容として、最も適切なものを1つ選び
なさい。
1・社会福祉主事が家事援助サービスを提供する。
2・保健師が子育て相談を行う。
3・身体障害者福祉司治療体操を行う。
4・知的障害者福祉司が精神障害者保健福祉手帳の申請を行う。
5・介護支援専門員(ケアマネジャー)がサービス等利用計画を作成する。












   


 
   

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