コラム

 公開日: 2011-06-13  最終更新日: 2014-06-04

福島県復興工事5

みなさんおつかれさまです!
震災から3カ月が経過しました。
復興は少しずつ進んでいますが、原発や政治混乱など2次災害はまだまだ続いています。
原爆に続き、世界の実験国家になるまえに早く復興を果たしたいものですが…。

さて、今日のコラムは以前お伝えした震災の影響についてです。

瓦は重いから、住宅には良くないなんて阪神大震災後から言われてきましたが、震災後は瓦メーカー各社が「防災瓦」「軽量瓦」など開発し、最近ではそれらが主流になってきているのが現状です。

みなさんは、防災瓦・軽量瓦なんて言葉耳にしたことありますか??

確かにいろんなデータを見ると、住宅には重い屋根材よりも軽い屋根材のほうが良さそうに思えます。ですが、建物は基礎と構造体によって強度が保たれるもの。瓦が屋根に乗るというのはそんなに危険なことなのでしょうか…。しかも最近の住宅の基礎や構造は昔よりずっと強くなっています。逆に瓦は軽くなっていく傾向にあります。住宅強度は上がり、屋根の重量は軽くなる傾向にある現在、瓦だけが悪の根源みたいなことを言われては反論もしたくなりますよね。。。
もし本当に瓦が危険ならば構造計算とはいったいなんなのでしょう。ほんとうに危険ならば、地震大国日本においてこんなに普及しなかったはずで、とっくの昔に廃れていたと思いますがみなさんはどう思われますか?とは言っても選択の自由はみなさんにあるので、うちはコロニアル・板金でやってくれと言われれば当然のことながら、その内容で工事させて頂くわけですが。。。
瓦屋さんとしては一言物申したい状況ではあります。

ちなみに瓦が関係しているかどうかはわかりませんが、今回の津波による被害映像のなかで、これは偶然かもしれませんが、軽い屋根材の家が波にさらわれて流れようとしている隣で、瓦屋根の家はじっと耐えているように見えました。もちろんどんな建物でも耐えられないような規模の津波では話になりませんが…。ですがこれは逆に重さが有効なのでしょうか??
津波による被災地の映像でも瓦屋根の家は結構残っているように見受けられます。
うちが瓦屋さんだからそう見えるだけなんですかね??
もしかしたら津波に瓦屋根は有効かもしれません。完全に勝手な憶測ですが…。


以前の福島復興工事2で「地震と、屋根材」について少し触れましたが、今回の福島出張で郡山周辺地域の被害が大きいという情報を得て、実際に現場調査に行ってきました。
震災から2カ月が経過したので、市役所・病院等の倒壊情報もありましたが、今は撤去されて目撃にはいたりませんでした。それでも車でウロウロしていると、数件写真に撮ることができました。



1件目は、瓦屋根の住宅?物置?だと思われますが完全倒壊している写真です。これはかなりの衝撃でした。
住民の方は無事だったのでしょうか。さすがに車から降りて写真撮るのも気がひけたので、車からの写真だけです。ですから基礎部分などの状態などは確認できません。最近の建物ではないようです。この通りは屋根の被害にあっている家が多く、もちろん瓦屋根の家でも被害にあっていない家も存在していましたが、どういうわけかこの家だけが、倒壊していました。「この通りはひどいね」などと話していたら突然現れたので最初は通り過ぎてしまいました。これはやはり屋根の重さと構造体のバランスが影響しているのでしょうか。住民の安否が気になります。



2件目は、アパートです。これはどこでも見られる典型的アパートと言えそうです。屋根材はコロニアルでしょうか。建物自体が歪み、今にも倒壊寸前です。屋根材は軽い物を使用しているのに、どういうことでしょうか。もちろんすでに住民は退去していますので、現在住んでいる気配はなく立ち入り禁止の状態でした。写真では伝わりにくいかもしれませんが、建物自体が左側に大きく傾いてあらゆる箇所が歪み、亀裂が入っています。かなり危険な状態でした。屋根材が軽いのに、この状態ということは構造の問題でしょうか。一般住宅と違い、住民数が多いので倒壊しなかったことは不幸中の幸いだと言えます。




3件目は、無事だった家です。写真三枚はどの家もそんなに距離は離れていません。1、瓦屋根で完全倒壊した家。2、軽い屋根材を使っているのに半壊のアパート。逆にこの家は、典型的な和風住宅で、棟もかなり高く積まれていますが、被害にあっているようには見受けられませんでした。これも不思議な光景です。専門家に真っ先に指摘されそうな条件を満たす家ですが、外観はほぼ無傷のようです(走っている車からのですから確証はありませんが)。瓦屋さんから見たら「よくぞ残ってくれた!」と拍手したい英雄的物件です。


2件目のアパートは車から降りて撮影しましたが、1件目、3件目は走っている車から撮影したものですので、あくまで自己判断です。いずれにしても屋根の重さだけが被害の度合いに比例するとは、単純に言い切れないように思いました。ただ、やはり屋根の棟部分の被害はかなりあり、どの屋根材よりも瓦の棟部分が地震に対して一番影響を受けやすいということは言えそうです。
これから瓦屋さんは棟工事には今まで以上に細心の注意をはらい施工していくことが、次の震災への防御策になると言えます。そして、地震の建物への影響は、「構造体の強度」「屋根材の重量」「地盤」「築年数」などなど、それらの条件が複雑に絡んだときにそれぞれ違うかたちで現れます。みなさんも建物の強度検査、地盤調査等もう一度確認してみてください。東海地震もいつ起こるか分かりません。あなたの家は大丈夫なんてことも言えません。ですから、今から備える事。それが私たちにできる最大の防御策です。

次回は写真を少しずつ載せて行きたいと思いますので、またぜひご覧になってください。

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