コラム

 公開日: 2011-08-18  最終更新日: 2015-06-27

「紙芝居師」~安野 だん丸さん~ 福島にてボランティア口演してもらいました!

みなさんおつかれさまです!
「靖国参拝」に引き続き…
次の話題は、「紙芝居師 安野だん丸さん」のお話です。(書いた順番と見る順番逆?)

だん丸さんは、「ヤッサン一座」に所属し、現在大阪で活動している紙芝居師です。
「ヤッサン一座」についてはこちら http://www.kamicomi.com/index.html

だん丸さんと仮設住宅の子供たち


このだん丸さん。僕の友人でもありまして、山梨の人間ではないのですが、偶然なのか、運命なのか、出会ってしまい…すっかり友達になりました。。。

出会ってからしばらくして拠点を大阪に移してしまい、会う機会も少なくなっていましたが、この人の嗅覚はハンパないっす。
震災直後に行った支援物資調達活動(以前のコラム参照)の際、ふら~~~と突然現れたんです。
アポなしで。しかもたぶん2,3年ぶり…。

「え??なんでここにいるの!!??」

「いや、ちょうど山梨くる用事あったから、顔見に来た。これなにしてんの?」

そんなわけで、事情を説明すると彼は、

「俺ボランティアとかあんまり興味ないけど、今の自分になにかできるのであれば言ってほしい。けど、俺 紙芝居するしか芸がないから、必要とされるんだったらぜひやらせてもらいたい。そんときは絶対声かけて」と。


福島の実家では自動車関係の会社を経営してまして、毎夏にお客様感謝祭を催し、いろんなイベントを行ってきたそうです。
ですが、今年はこの震災により自粛しようと考えていたそうで、というより、放射能等の問題によりそんなことすらできるかどうかわからない状況。
ですが、しばらくして町もなんとか機能しはじめ、いろんな問題を抱えながらもなんとか元の生活にもどれる兆しが。。。

そこで社長(父)が、「このまま下向いていてもしょうがない!やれるだけのことをやろう!」

会社のほうに「紙芝居」を提案したところ、予算内であれば是非にという返事を頂き、だん丸さんに相談すると彼ももちろん是非にとのこと。
しかも、「せっかく福島まで行くのだから、数日滞在して避難所などまわらせてもらえないか」とも言ってくれ、問い合わせた結果、いくつかの避難所や施設で来てほしいという返事を頂きました。

そんなわけで、僕自身はじめてちゃんとした?紙芝居を見ることができたわけですが…
紙芝居ナメてました…。

たぶんみなさんも紙芝居っていうと、紙を使って芝居することだと思っていると思います(当たり前か)
しかし!ヤッサン一座の紙芝居は立派なエンターテイメントでした。。。
ただ芝居をするだけでなく、対話によってお客さんとの距離を着実に縮めていく。だん丸さんが紙芝居というサブカルチャーの可能性を模索していると言っていた通り、1回1回の口演が客との戦いと言ってた通り、真剣勝負そのものです。(っていっても、ものすごくおもしろおかしくやるわけですが)

ついつい引き込まれる子供たち


興味がある方から、無い方まで、子供からじいちゃんばあちゃんまで、すべてのお客さんとの間合いを計りながら、会場の熱をうまくコントロールしていくというのは、芸というよりも確実にプロの技です。
特に興味深かったのは、子供と、その親との対話。
全員参加型のこの紙芝居は、だん丸さんが投げかけた質問に答えると(おもしろい答えでもOK)誰でも参加賞をもらえるというスタイル。それゆえ、子供たちは参加賞にも興味津々。

ですが、だん丸さん最初に大きな声でこんな説明をしました。
「この参加賞は、手を挙げて大きな声で正解を言えた人にあげます。正解じゃなくても僕が面白い答えと思ったらあげます。ですからたくさんもらえる人もいるし、一つももらえない人もいます。
こんなことをいう親がいます。うちの子一つももらえなかったからどれでもいいんであげてくれませんか~?
あげません!!
こんなこという先生がいます。うちの生徒不公平になるんであげてもらえませんか~?
あげません!!」

力強く発したその言葉はとても潔く、爽快な気持ちにさせてくれましたが、その言葉を聞いて「ドキッ!」とした大人もなかにはいたのかもしれません。

アツくなってしまった子供たち


紙芝居は昔から大衆の娯楽(特に子供たち)として、生活のなかにうまく溶け込んできました。「紙芝居のおっちゃん達」は当たり前のことを当たり前として子供に伝えてきただろうし、輪を乱した子供を平気で怒鳴りつけ、ゲンコツをお見舞いし大衆道徳を教えてきました。ですが、最近産まれたばかりの娯楽たちはその役目までは担えません。昔は「先生」だけではなく「かみなり親父」「近所のこわいおっさん」「紙芝居のおっちゃん」など、子供たちのまわりには大勢の先生がいました。
僕も学校の先生にぶっとばされたり、近所のこわいおっさんに追いかけまわされたりして育ったくちですが…。
今それらのことを「学校の先生」と「教科書」と「インターネット」がすべて請け負っているように思います。
すでに不協和音は生じていると思われますが、みなさんどう思われます?

だん丸さんはこうも言っていました。
「紙芝居の可能性は模索したいが、難しいこと、余計なことは考えたくない。常にシンプルに紙芝居のおっちゃんとしてありたい。だからこそできることがあるし、自分が素(す)でなければ、人と向き合うということは複雑になるだけだから。子供たちに教えたいことはたくさんあるけど、自分は「教育者」ではなく、「共育者」として常に向き合っていきたい。」と。

大衆と共に歩んだ「紙芝居」というサブカルチャーだからこそできることが今あるのかもしれません。だん丸さんの口からは「シンプル」「単純に」という言葉が何回も出てきました。それはもしかしたらだん丸さん自身、現代社会に生きる上で、油断したらすぐに搦め捕られて「複雑人間化」するという葛藤と日々戦っているのかもしれません。たかが紙芝居とナメていましたが、今回いろいろなことを勉強させてもらいまいした。
って言ってる自分こそが「複雑人間」だな~って思ってしまうわけですが…。

さておき、
複雑に絡み合った現代のストレス社会。私たちを救ってくれるのは、昔なじみの「紙芝居のおっちゃん」たちなのかもしれません。


それではまた次回。

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