コラム

 公開日: 2012-05-03  最終更新日: 2014-06-04

屋根の耐震補強工事 棟の前編

みなさんお疲れ様です!
昨日、福島県から帰ってきました。
福島県では、ついこないだ桜が見ごろを迎えましたよ。。。日本三大桜の「滝桜」を見て来ましたので近日中に写真を載せますね。樹齢1000年以上と言われる「滝桜」は神でした…。

さてさて、今回は耐震補強工事の棟の前編です。
このコラムでもお伝えしてきた通り、今回の東日本大震災での屋根に対する被害は、和瓦の棟部分に集中していました。去年からの復興工事でも、そのほとんどは棟部分に関係する修復工事でした。

しかし!
「和瓦の棟って地震が来ると崩れるんだ~」なんて単純な結論を出されては、こっちも商売あがったりです!
以前からお伝えしてきましたが、同じ敷地内で、同じような建物であっても被害があったり無かったり、お隣さんは被害があったけど、うちは大丈夫だったりと…和瓦の棟だからすべて地震の影響を受けるとは限りません!相当な被害を受けた住宅の隣で、涼しい顔して建っている被害の無い家なんてのもかなり見て来ました。

では、なぜ被害に差がでるのか。。。

これに関して、現地ではいろんな情報が飛び交っていました。
(あくまで聞いた話です。正確な情報か分かりませんので各自の判断で)
いくつか例をあげてみますと…

①、「地盤の強度」
  これはかなりの方が言っていました。例えば、古い家が立ち並ぶ地区でも被害がほとんど
  なかったり…。町全体で比べても、震源地との距離と関係なく被害の大小があったりと。
  「ここは地盤が固いから大丈夫だった。」 「あそこは地盤が弱いからね~」
  なんて話をよく聞きました。これは確かにありそうです。

②、「震源地に対する建物の向き」
  ちょっと分かりずらいかもしれませんが、建物が震源地に対して、縦長に建っているか、
  横長に建っているかってことのようです。縦長に建っているほうが強いというような
  ニュアンスだったと思います。僕が見る限りでは正直「?」でした。

③、「山に建っている家は被害が少ない」
  山は揺れが少ないと言っているのも聞きました。だから、山に建っている家は被害が少ないのだ
  そうです。確かに僕が見た、被害のあまりない古民家集落は山と山に挟まれた地区でしたが、
  何件もの修復工事に行った集落も、同じような場所だったと思います。どうなんでしょうか…。
  山の奥に建っているという意味だったんでしょうか。

④、「平屋の家は強い」 
  「うちの物置小屋なんてかなり古いもんだから潰れてくれても良かったのに、なんともないわ」
  とは、あるおじさんの一言。母屋やお蔵は2階屋、物置や農作業小屋は平屋という家は少なくあ
  りません。母屋やお蔵は被害に遭い、平屋の建物は被害が少ないということも聞きました。
  確かに、母屋が被害に遭っているのに、隣のぼろぼろの(失礼…)農作業小屋がなんともないっ
  ていうのも見ました。もちろん屋根は和瓦で壁は3面の建物なんですが、屋根も被害無しなんで
  す…。平屋の修復工事にも何件か行ってますので、一概には言えませんが、なんでこのボロ屋達
  (失礼…)が被害に遭わずに済んだのか不思議です。

⑤、「瓦屋さんがヘタだった」
  これもかなり聞きました。修復工事に行ったお宅で話を伺うと、だいたい出てくる施工業者の名
  前は数社に絞られてきました…。逆に被害に遭ってないお宅や、被害が少ないお宅の施工業者も
  出てくる名前はほとんど同じ。施工業者によって、被害の格差はかなりあるようです。

その他にも、「築年数」や「住宅基礎」・「耐震強度」・「工務店選び」等いろんな情報を聞きましたが、一つの要因だけ取って決定打とすることはなかなか難しいことです。

長々書いてきた割には、屋根の被害を瓦屋さんだけに押し付けるのはいかがなもんかと、それだけを言いたかっただけなんですが…(´へ`;

しかし、今回の復興工事でいろんな現状や屋根の施工方法を見てきて、明らかに瓦屋さんの施工意識の低さから招いた被害があるということも認めなければなりません。
施工ミスではなく、施工意識の低さと書いたのは、その業者がどう頑張ってもその程度の仕事しかできなかった場合は、彼等のミスではなく、意識やセンスの低さにあると感じたからです。
「職人」と言えどもピンからキリです。「良い仕事」ができるのにやらないことは「手抜き工事」ですが、どう頭をひねってみてもその程度の仕事しかできない場合は「手抜き」とは言えません。
その場合は、その業者を選んだ人の責任でしょうね…みなさん良い業者を選びましょう。

復興地域でも、「なんでも屋さん」なる屋根業者が登場し、震災から1年足らずで、すでに施工不良の問題が出てきています…。まぁ施工金額ももちろん安かったので、その業者に飛びついた方の責任もあるとは思いますが…。安かろう悪かろうにみなさんご注意を。

次回は棟の耐震工事について書きたいと思います。
それではまた。

被害に遭った棟

被害に遭った棟

現場から見た夕日

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