Q&A(このプロの回答)

省エネルギーで涼しい家にする方法
今年は東日本大震災というかつてないほどの大災害が起き、また原発問題は未だ収束する気配を見せません。今年の夏は厳しい猛暑が予想されるにもかかわらず、原発問題による電力不足で、政府から一般家庭向けの節電メニューも発表されており、本当に大変な事になったと感じております。
そんな時ですので、私も出来ることにはなるべく取り組みたいと考えております。
ただ、夏場に一般家庭で消費される電力はエアコンの占める割合が非常に高いのですが、猛暑の中、熱中症の心配もあり、単純にエアコンの設定温度を上げたり、エアコンを止めるという方法は、私のような高齢者や、小さいお子さんのいる家庭では危険も含まれると思います。また、今後のエネルギー政策によっては、この電力不足というのは今年だけの問題ではなく、この先ずっと考えていかなければならないとも感じます。

そこで質問させてください。
エネルギーを消費せず、かつ涼しい家にリフォームする方法にはどんなものがあるのでしょうか?
比較的安価にできる方法や、金額的には高くても効果の高い方法、また、今年今からでも間に合う方法など、いろんな方法をお教えいただけたらと思います。
長文になりましたが、最期までお読みいただきありがとうございます。ご回答の程よろしくお願い致します。
投稿日時:2011-07-08 14:48:41
住宅

伊東誠三 いとう せいぞう

伊東誠三の回答

「快適・省エネリフォームのすすめ」

こんにちは
今回の東日本大震災は、自然災害への備えはもちろん、東京電力福島第一原発事故により、いままで「エコや環境」といった漠然とした国民意識は電力不足のあおりを受け「省エネルギー」へと一気に感心が高まりました。
巷ではエアコンなどの高効率家電、クールビズを提案する衣料業界はじめ、住宅産業においても「更なる省エネ」にシフトし始めています。

また今後数十年の間に石油、ウラン、天然ガスなどの化石弁料は底をつき、新しいエネルギーの創設技術にも期待が高まる中、戸建住宅におけるエネルギー消費は大きな感心事となる事は確実です。

さてご質問の「エネルギーを消費せず、かつ涼しい家にリフォームする方法」についてお答えいたします。
各プロの方々とも重複しますが、私が考えるのいくつかの手法をお伝えします。

■ 断熱
家の中の温度が全体に上がる、部屋間の温度差が小さくなる、足下が暖かくなる、室温を上げなくても暖かくなる、最上階の暑さが和らぐ
■ 気密
隙間風による寒さが抑えられる
■ 通風を考える
部屋の空気が淀まない
涼感を得られる
部屋に溜まった熱を外に出す
■ 陽当たりを考える
部屋が明るくなる、昼光利用
■ 日射遮蔽を考える
部屋の温度上昇を防ぐ よしずなどで
■ その他
太陽光発電設備、太陽熱給湯器、高効率設備の設置等
上記により冷暖房エネルギーが削減出来、光熱費等は安くなります
断熱(気密)性能を向上させる事は、快適性だけでなく、健康性も向上する事が明らかになってきています。

これらに加え、「パッシブデザイン」の設計手法も織り込むと更に良い住環境となります。
ここで言う「パッシブデザイン」とは、特別な動力機器を用いず、自然の要素である太陽光、太陽熱、風、雨水、大地等もつ性質を、建築的に利用・調節して室内気候の適切化を行おうとするものを言います。

現在住宅建築着工戸数は80万足らずですが、今後の見通しとして住宅の新築戸数は減る一方で。既存住宅の改修工事が増える事が予想されています。
「リフォーム」を分類すると、一般に行われているキッチンや浴室の交換、内装材の変更や外壁の塗り替えなどの「部品交換型リフォーム」と、構造性能の向上、温熱/省エネ性能の向上、劣化原因の排除、維持管理性能の向上、光・音環境性能の向上、機能性の向上(間取りや収納)、視覚的デザインの向上など「本質改善型リフォーム」に分類されます。

また経費をかけずに「これはおすすめ」をいくつかご紹介します
1. 窓の断熱化(内窓、インナーサッシュ)が何より効果的
2. 「どこか一部でも断熱を」と考えるなら天井断熱がおすすめ
3. 夏対策としては「可変ルーバー付き雨戸」
4. 太陽熱温水器もおすすめ
5. 風鈴の設置(これもおすすめ)

しっかりとした設計・施工による本質的な「本質改善型リフォーム」は、お金もかかる反面、得られるメリットも大きくなります。その一方で経費を安く押えて行う「部品交換型リフォーム」も省エネで快適です、どちらを選ぶのもそれぞれ長所短所があります、しっかりと納得した上で行う事をお勧めします。

回答日時:2011-07-11

質問者

ありがとうございました

お礼の返事が遅れて申し訳ございません。また、丁寧にお答えいただきありがとうございます。
なるほど、と思ったのですが、今は夏の暑さばかりに目がいっていましたが、確かに冬の寒さ対策も同様に考えていく必要があることがわかりました。ただ、断熱性能が上がると健康性があがるという点が、少しわかりにくいように感じました。私の理解力不足かもしれませんが、その点をもう少し詳しくご説明いただけると幸いです。
現在は、他の方からもいただいた助言を元に、空き時間を使って庭の手入れなどを始めております。
また、家の通風が悪いように感じるのですが、
費用的な問題もあるので、そこは後々考えてゆきたいと思っております。
最後になりますが伊東様のおすすめとしてあげていただいた五つの方法ですが、風鈴の設置がとても気に入り、さっそく購入いたしました。気分的なものかもしれませんが、少し涼しくなったように感じます。
考えてみると、昔はどこの家にもあったものが今は珍しくなってしまったことを、あらためて感じた次第です。風鈴や打ち水など、日本の文化を子や孫に伝えながら、省エネルギーに取り組める方法は、これからも実践していきたいと思いました。

返信日時:2011-07-14 15:44:23

伊東誠三

断熱と健康について

太郎さま

「断熱性が上がると健康になる」と表現を改めたほうがわかり易い表現かもしれませんね。以下にその効果と理由をお話します。

1. 部屋ごとの温度差が軽減し、ヒートショック(急激な温度差による体の負担) 
 が軽減できます。
2.断熱向上により、手足の冷えが解消する
3. 調湿作用が確保されている断熱材の使用により結露対策効果によるぜんそくやアレルギー症状が改善されます
5. 断熱材によっては高い遮音性のあり騒音ストレスも軽減される
「快適」になることは「健康」につながります。

ちなみに住宅の断熱材はどれがいいのか?というご質問を受けます。
現在では多くの断熱材及び工法があります。
私的に結論から言うと「優等生」はありません。

断熱性能がよく、安くて調湿機能があって施工性も良く耐久性があり透湿抵抗が高く、製造エネルギ−が小さく、原料の持続可能性があって健康性(有害性)に心配がない断熱材はありません、「断熱性能が良い」を基本に何を重視するかによって何が適当か、個人の考え方に帰属します。
長所短所を良く見て判断したいですね。

おわりに提案の「風鈴」を採用して頂きありがとうございました。

返信日時:2011-07-14 17:52:08

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